毎年、秋口から年の瀬が押し迫る頃を通り、春を告げる前まで多く増えてくるのがノロウイルス症状、感染性胃腸炎です。
大人ではノロウイルス症状の主な原因の一つに、二枚貝などで非加熱や熱し不足から感染する場合も多く見られ、感染経路に菌が空気中で運ばれてくる飛沫感染や、嘔吐物など、口に入る経口感染が多いと考えられます。
中でも幼稚園や保育園、学校、老人ホームや病院など、比較的に菌の抵抗力がない集団が集まる幼児から高齢者まで、集団感染を起こすケースが多くなります。
ノロウイルスの感染力は非常に高く、よほど注意していても気を許すと何かの手抜かりから、菌を防ぐのが、なかなか難しいと感染後に実感することもあります。
菌の潜伏期間はとても短くて、およそ1日~2日程度、発症後は下痢・嘔吐・酷い吐き気・腹痛などの胃腸系の症状に加え、熱を伴う事が多くなります。
人によっては嘔吐なしで下痢のみであったり、逆に下痢なしで嘔吐のみであったり、頭痛、咳など風邪のような比較的軽い症状を訴える人もいます。そのため気づくのが遅くなって二次感染にもつながります。
残念ながらノロウイルスに直接作用する特効薬はなく、症状に合わせて吐き気止めや下痢止め、場合によっては解熱剤等を処方される事が一般的です。
軽い症状の場合、安静にしながら2~3日で回復してくる場合も多く、体力の弱い赤ちゃんや乳幼児、高齢者の場合には、無防備に近い状態が多いので、そのまま悪化して脱水症状などを伴うこともあるので注意が必要になります。
周りが知らず知らずのうちに、赤ちゃんが感染した場合は、症状として突然激しく嘔吐が起こる事が大きな特徴です。
いつもの吐き具合とはだいぶ様子が異なり、症状が何度も繰り返す事が多く見られたら、早急に医療機関を受診しましょう。
また、水っぽく白っぽい下痢を繰り返す場合もある為、便の状態からも判断する事ができます。
こうした赤ちゃんの症状が続くと、病院で受診時でも、脱水症状などの症状を起こしやすいので、母乳やミルクを飲みたがるようであれば、医師の診察時にそのことを伝えるといいでしょうか。
反対に飲みたがらないような場合でも、病院で点滴をしてもらうと随分症状が和らぐことにもつながります。
赤ちゃんの場合は急変して、あっという間に症状の変化が出てくるような場合もあります。
よく観察して、症状が悪化していくのであれば、たとえ夜中であっても当番の救急の窓口を確認して、早めの早めの対策で重篤化しないように対処していきましょう。
通常一般的な医療機関では、ノロウイルスかどうかの検査はなく、問診のみで感染を判断することが多いでしょうか。
検査機関などではキットがあるようですが、潜伏期間中や様々な要因により正しい陽性反応が得られない事がある為、基本的にはどうしても検査が必要であると判断された場合には対応する場合もあります。
赤ちゃんが発症した場合に注意したいのが、母子の感染です。大人はとてもに感染力が高いので、お母さんだけでなく、お父さんや家族全員が気を付けるように心がけていきましょう。