乳がんは日本ではまだまだアメリカやイギリスに比べて受診率が低いため、その分、乳がんによる死亡率は比較すると高いことから、乳がんの検診・受診が大事だということが分かります。
食事の内容も体型も欧米型に近づいている中で、早期発見と早期治療が最大の乳がんを減らす手段のため、乳がんの検診・受診することが最大のポイントになるのです。
そのため、日頃は乳がんの自己診断など自己チェックとして、まず乳房の形、凹み、左右対象かどうか、また、引きつっていないか、乳首からの分泌物が出ていないかなど、全体的に自身の乳房をチェックするなど、家で出来る確認がとても大切になってきます。
乳房など最初に異常がないかどうかなど、いつもと違う状態を発見するところから始めます。
たとえば、毎日の入浴する際は手に石鹸をつけて乳房をくまなく触れてみて、感触で乳房に何かしこりが無いかどうか、また腕を上げたときに凹みや異常が感じられるかどうか。
鏡に映して見たり、自分で直に触ってみていつもと違いがないかなど、日頃のケアとして感じることがまずは大切になります。
この点は是非とも絶対押さえておきたい最大のポイントの一つになります。
腫瘤(しゅりゅう)とは、「はれもの」、「こぶ(瘤)」のことですが、この腫瘤が乳房にないかどうか確認することができるのです。
月に一回程度、たとえば月経終了後は乳腺が柔らかくなるので、小さな腫瘤(はれもの・こぶ)でも発見しやすくなるタイミングのため、入浴後や寝る前に、乳頭や乳房を含めた周りを手で触りしこりや分泌物など出ていいないか、しこりなどがないか確かめます。
最初に片方の乳房を軽く押すように乳房を少しずつ触りながら移動していき、リンパに近い脇なども含めて片手で触りながら違和感がないかを自己診断していきます。
片方が終われば、もう片方の乳房も同じように触ります。
次に乳房全体をつまみ上げます。乳房の複数の部分を持ち上げていく感じです。乳頭も軽く押してみて分泌物が出ないかも確認して、もし分泌物が出てたら色も確認しておき、普段と違った違和感が感じられるならば、専門医に行って診断してもらいます。
ここを意識して触るかいないかで、最初の兆候があるにもかかわらず、気づきが遅れてしまうことにもつながるからです。
つまり、「これくらい大丈夫、いつものようにすぐに元に戻るだろう」と見過ごしてしまいがち。これは乳がんについてだけではありませんね。
乳がんは10代~30代後半の患者も増えてきている中、そうした自己診断から専門の検診まで幅広く小さなことでも見逃さないチエック体勢をとっていって、万一に備えて、早期発見、早期治療を目指すことが自らの命を救う唯一のすべにもなります。
その中で、早期発見、早期治療の検査方法の一つに、例えば、PEM(ポジション・エミッション・マンモグラフィー)、乳房画像診断機器(Positron Emission Mammography)があります。
これは乳房診断装置の1つで、乳腺密度の高い人の乳房でも、ガンを映し出すことができる装置で、マンモグラフィの画像では分からなかった病変や患部をPEMであれば画像から発見しやすくなります。
PEM画像は高濃度乳腺の頻度の高いといわれる日本人においてはその有用性が高いのです。
以前は、PEMのみの単独で利用する場合は保険の適用にはならず、PETまたはPET・CT撮影した後に、PEM撮影した場合に保険が適用されていましたが、PEM診断できる病院ではPEM検査で保険適用が厚生労働省から認可されている病院もありますので、詳細は病院で確認してみてください。
このPEMは画像を同じ状態の画像で、マンモグラフィーと比較する際立って分かりやすく、マンモグラフィーと同じ撮影ポジション(画像の位置)で比較できる画像を収集するのです。
そのためマンモグラフィー画像と同じ位置の画像であるPEM画像とを比較して、相違も確認することができることが大きな利点になります。
つまり、PETで見過ごしてしまう患部がPEMの画像では発見できる可能性が高くなるのが特徴です。